「遺品整理士の終活」シリーズ③では、①②で考えたことや想ったことを
記録しておくエンディングノートについてお話しします。
エンディングノートは2010年に新聞やメディアで紹介され認知度が高まりました。
日本における少子化、核家族化、超高齢化などの背景により、
家族であっても高齢両親の想いや希望が分からない、
また伝わらないといったお困りの方が急増したために、
エンディングノートの必要性が理解されたからだと思います。
そのエンディングノートは終活とは切っても切れない関係にあります。
終活の何から始めるか、どのように進めるかは人それぞれ。
終活の行い方に正解はありません。
あえて言うなら「自分の想い」通りに行うことが正解です。
そこで、考えや想いを整理するためにエンディングノートは重要な役割を果たします。
エンディングノートを書くことのメリットは
①想いや希望を整理できる
②決まりがないため自由に書ける
②安価で購入できるから、何度も書き直せる
と、かなり自由度が高く終活メモや備忘録として、誰でも簡単に活用できます。
しかし「法的効力がない」ため、これで安心!
とは言い切れないデメリットがあります。
私の終活では、まずエンディングノートに集めた情報をまとめ、
自分の希望や要望をすべて記入していきました。
自分の希望は家族にとって負担にならないか、
自分の要望を受け入れて貰うためにはお金はいくら掛かるかなどを調べ、
情報を取捨選択していき4冊目でようやく整理できました。
私の想いが詰まったエンディングノートが完成した直後に、
新型コロナウイルスが流行し始め、そして人生の節目でもある50歳の誕生日も迎えました。
そこで思い切って次の段階に入る決断をしました。
法的効力のある「遺言書」の作成です。
日々、遺品整理を行っていると遺産相続で揉めている様子を目の当たりにしたり、
相続に関する相談を受けたりします。
もし相続争いが起きた時に、最悪な場合は弁護士に間に入っていただき話し合い・交渉になります。
その際には着手金プラス成果報酬が発生し少々お金が掛かります。
相続争いを起こさないためにも、遺品整理士の終活②でもお伝えした、
人生で最も費用対効果が高い節約術であり「お得」な方法の一つとして、
法的効力のある遺言書を作成しておくことです。
遺言書の作成は行政書士に依頼すれば、弁護士より費用はかなり抑えられます。
私には、たいした財産はありません。
ですが15万円の遺産で裁判にまで発展してしまう相続争いも実際にあります。
“うちは大丈夫”と安易に考えてはいけないと常に思っています。
50歳という節目と、いつどうなるか分からないコロナ流行のタイミングが重なり、
終活の締めくくりに入ります。
みなさんも一度、今後を真剣に考えてみませんか?
投稿者:篠田